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2008/レポート6
(取材報告)

防災フェア2008 in 光六小 第ニ部(宿泊訓練など)
  /練馬区防災課・光六小避難連絡会

 (10月4日16時00分〜5日8時00分

 2008年10月4〜5日、光が丘第六小学校において、防災フェア2008 in光六小に引き続き、消火や心肺蘇生などの訓練と、宿泊訓練が行われました。
 協力:光が丘消防署、区防災課、深夜工事、心のあかりを灯す会
 なお、防災フェアと時間が重なっていたため、レポートは十分ではなく、宿泊訓練の様子も取材しておりません。訓練全体については、2007年の訓練2006年の訓練を参考になさってください。

受付です♪
煙ハウスを体験。本当の煙なら吸った途端に気を失います。火災が起きたら、ハンカチなどで口と鼻をふさぎ、低い姿勢ではって直ちに外に出ましょう
心肺蘇生やAEDの説明を受けます
炊出し準備。次から次へとお疲れさまです
起震車体験
姿勢については、こちらを参照してください
上手に低い姿勢がとれていますね〜。
水消火器で的を目指して、消火の訓練
後ろでは消火器に水を入れて手伝う子どもスタッフ
大活躍でした〜♪
軽可搬ポンプで放水
発電機で、ポンプを作動させ放水しています
宿泊する体育館では、寝る準備
防災フェアに参加した方が、炊出し訓練に
参加するためにいらっしゃってました〜♪
毎年新しいことにチャレンジ! 今年はカレーうどんも♪
福神漬やらっきょうも準備。いつもありがとうございます
体育館を仕切って、受付時にグループ分けがされています
そのグループごとに、呼ばれて好きな物をとります
辛口カレー。いつものように煮込んであって、
とってお美味しーい!

子ども用に、甘口カレー。このほかカレーうどんがありました

みんなでお食事。あまりの美味しさに、
防災課職員も、おかわり続出でしたね〜♪(笑)
深夜工事のライブ。今回は体育館で。落ちついてみられました
心のあかりを灯す会による震災で母を亡くした少女の話の朗読
防災ゲーム。どちらの答を選択するかを考えます
Q.1 地震で料理中に火が付いているとき、火を消しに行くかどうか
はい、いいえ、それぞれのブロックにわかれます。ちなみに正解はないという設定で行われました

こちらは「はい」のブロック。設問によっては、光六小避難連絡会の会長がこの避難拠点のルールを話されました

Q. 2 避難のときに、家族同然のラブラド−ルを避難所となる光六小に連れてくるかどうか? こうした設問は5つありました
ゲームのあと、ブロックごとに班長を決めておやすみです♪
さまざまな場所にこうした配置図が貼ってあります。仮設トイレが設置されるであろうマンホールの位置も♪ すばらしいです

 防災フェア2008 in光六小に引き続き行われた訓練。長丁場となりましたが、例年どおり充実した訓練となりました。お疲れさまでした。スタッフの方はいつものように、きびきびと動いていらっしゃいましたが、すっかり学校の行事としても定着し、子どもたちも慣れた様子です。
 そして、毎年、例年の良さを残しつつ、新しい工夫を加えていくのが、この避難拠点の大きな特徴でしょうか。炊出しにしても、毎年、カレーを十分に煮込むからとても美味しいことには変わりないのですが、今回は新たにカレーうどんも付け加わりました。とっても美味しかったです♪ ごちそうさまでした。
 この訓練のなかで特筆すべきことに、小学生の子どもたちのお手伝いがあります。子どもたちは、大人と同じビブスを付け、誰の指示を受けるでもなく、自分で仕事を探して積極的に動き、時折訓練にも参加をしていました。役割を決めずに自主性に任せる方式が良いのかもしれません。もう5年も継続していることもあり様子がすっかりわかっているので、いきいきと活動していました。「楽しい」「人の役にたててうれしい」という声のある一方、「大変。でもやらずにはいられない感じ」と、責任感も生まれている様子。消火訓練のデモンストレーションをするなど、もうすっかり消防署の方からも頼りにされる存在かもしれません(笑)。
 こうした活動が長続きしているコツは、避難拠点の親御さんの背中をみて、共に活動なさっているところにあるのでしょうか。毎年会う子どもたちは、ぐんぐん背が伸びそのたくましさを感じますが、心の成長も素晴らしいな、と感じています。この取組み、ぜひ、他の避難拠点でもお勧めしたいものです。
 さて、防災ゲームでは、上にあげたほかに、

Q. 3 揺れは収まったが、部屋はガラスがちらばっている、家は大丈夫で、食べもの・飲み物はあるが、光六小に避難する?
Q. 4 避難した人に夕食を配るお手伝いをしていてカレーがあと少しでなくなる。食べていない人も大勢いてあなたも食べていない。自分のぶんをとっておく?
Q. 5 避難所で毎日がひま。家はいつ崩れるかわからないが、ゲームを持ってくるのを忘れたので、家に戻る?

といったものがありました。上述したように正解はない、ということになっていましたが、簡単に私見も交え、解説をしておきます。

Q. 1 過去の地震では、油やお湯が火にかかっている状態で近寄っていけば、大きな揺れで思わぬやけどを負う例がたくさんみられました。こうしたこともあり、以前よく聞かれた「地震だ、火を消せ」という標語はいまではほとんど使っていません。火は必ず消さなくてはいけないものではないということを、覚えておいてください。
 もちろん、小さな揺れを感じたその瞬間に、コンロの脇にいて、すぐに消せる状態にあれば、その都度、消していただいたほうが良いと思いますが、それでも決して無理はしないでください。あなたの身の安全を確保するのが先です。消火はあとからご近所の力を借りて行うこともできます。そうならないためにも、台所に消火器を1台、置いておくと安心ですね。
Q. 2 光六小に避難をしてくる場合、体育館のなかに犬や猫を連れて入るのは許されませんが、犬猫のリードをつなぐ場所は決めているとのこと。
 ただ、犬猫を嫌いな人やアレルギーをもった方もいらっしゃることと、慣れない環境に落ちつかずストレスをためる犬猫も出てくるでしょうから、できるだけ家でケアするようにしましょう。各種予防注射やしつけも忘れずにお願いします。これは、どの避難拠点も共通の事項となります。
Q.3 一般的な正解としては、食べ物、飲み物があって家が大丈夫なら避難はしないでください、というのが区の方針です。そんなにたくさん体育館にいらしたら、ぎゅうぎゅうになって眠ることもできません。
 光六小では、家で避難(在宅避難といいます)をする場合、いずれは食べ物や飲み物が尽きるので、そのときにはどれくらい欲しいと、登録をしに来てください、とのことでした。長丁場になると、食べ物、飲み物は、区に手配を頼むことになります。少し余裕がある時期から、いつからどれくらい必要なのかを伝えておくことが大事ですね。あ、各戸で簡易トイレの準備もなさってくださいね。トイレをしに光六小に来ても、長い列ができていることが予想されますから、トイレのがまんはとてもつらいですもんね。
Q. 4  ちょっと難しい問題ですね。こうならないように、なるべく多くの人に食べ物が渡るようにと、光六小を始めとする避難拠点で訓練をしていますが、急に避難をしにくる方が増えたりしたらそういう事態も考えられます。
 私見ですが、こうした事例はともかく、基本的に避難拠点の皆さんには、寝る、休む、食べることについて、自分たちを後回しにしないでいただきたいな、と考えています。いつも周りのことを優先する皆さんだからこそ、こうした活動に積極的に参加してくださっていると思いますが、皆さんも避難してきた方と同じ被災者です。さらに、こうした体力の必要な役割も担っていらっしゃいます。皆さんが倒れたら何にもなりませんから、ぜひ交代で寝る、休む、食べることができる体制を模索なさってください。そのためには、もっと多くの人の手が必要になる避難拠点も多くあります。これを読んだ区民の皆さん、ぜひ身近な小中学校で行われる訓練に参加のうえ、「何か手伝えることは」とお声をかけてくださいね。
 もとい。まー、設問のように、みんなも食べていなかったら、本能に負けそうですがやっぱり自分の分をとっておくのは難しいでしょうね〜(笑)。
Q. 5 これははっきり正解がありますね。くれぐれも崩れそうな家にゲームを取りには行かないでくださいね。大きな地震のあとは、余震といって地震がいつもより頻繁におきる期間があります。もし力を持て余していたら、ぜひ大人のお手伝いをかってでてください。大人はやることがたくさんあって、てんてこまいです。できることでいいんです。受付に座っていてくれるだけでも助かります。小さな子どもと一緒に遊んであげてくれるとすっごく助かります。また、ご飯やお味噌汁をよそったり、高齢者や小さな子どもさんに配るのを手伝ってください。皆さんでもできること、たくさんあると思います。頼りにしていま〜す♪

 という感じでしょうか。設問を作られた方のご意見とは、ちょっと異なる部分もあるかもしれませんが、「ガスの火をとめるかどうか」「ゲームを取りにいくかどうか」は、命に関わる問題になります。災害時にはケガをしてもすぐに治療が受けられるとも限りませんので、その場の判断もあるかと思いますが、より安全なほうを選択してください。お子さんであれば、瞬間的にその場で判断することは難しいと思うので、「火を消さないでいいから机の下へ」「避難をしたら、親や大人にだまって家には近寄らない」ことを徹底して覚えてもらったほうがよいように思います。

 長くなりました。今回もお世話になった皆さま、ありがとうございました♪ お疲れさまでした。 (*^-^)b

レポーター

 秋山 真理(ねりま減災どっとこむ)

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