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2007/レポート9
(取材報告)

大泉学園緑小避難拠点運営連絡会/秋の訓練(11月17日9時00分〜12時00分

 2007年11月17日、大泉学園緑小学校において、大泉学園緑小避難拠点運営連絡会による給水訓練と防災連想ゲームが行われました。今回の訓練は、こぶしの会のご協力のもと、聴覚障がい者の皆さんとともに実施されました。訓練中は、聴覚障がい者の方と連絡会の方がペアになって行動し、メモと鉛筆を片手にゼスチャーを交えながら意思疎通をはかり訓練にのぞみました。
 全体の流れとしては、まず受付を済ませ、給水所となっていて応急給水槽のある大泉公園へ移動します。給水施設見学と給水体験をしたあと学校に戻り、防災連想ゲームを行いました。

■ 受付から、大泉公園の給水所での訓練まで

<受付> 布ガムテープにマジックで名前を書いて、
胸に貼ります
連絡会と聴覚障がい者の方が組に。区防災課職員などから説明があった場合に、筆記などで要点を伝えます
車に気をつけながら、大泉公園へ移動
大泉公園内にある応急給水施設外観。この下に水槽があります
なななんと! 鍵がない! (*゚∀゚)=3 (笑)
待っている間、筆談しながら、ひと休み♪

鍵、無事到着(笑)。みんな中へ。
(警報は鳴りましたが、水道局に許可を得ています)

すぐに階段。地下1階から2階へ

<地下2階> 給水ポンプ、循環ポンプ、給水栓など

<地下2階>
<地下2階> 緑色が循環ポンプ、青色が給水ポンプ
<地下2階> 給水栓(蛇口)

<地下2階> 写真は、給水ホース。丸めた状態で地下2階の棚に置いてあるので、それを持って地上へ

<地下1階> 入り口階段に背にし、向かって左側には、可搬式応急給水装置(青い管)と左上には自家用発電機

可搬式応急給水装置(ホースとつなぐ。蛇口が付いている)
これと台座も地上へ持っていく
<地上> ホース、配管などを接続します
<地上> 水が通る前に、蛇口を開けておきます
給水バルブ(応急給水口仕切弁。入り口入ってすぐ右側)を開放します(ホースを接続している場所のバルブを間違えないように)
給水ポンプ盤(入り口を背にして向かって階段右側に)
自家用発電を動かし、給水ポンプ盤を操作して、給水ポンプを起動させます
最初はサビが混じった赤褐色の水が出てくるので、透明になるまでしばらく出し続けてから給水袋に入れます
片付けのあと、給水袋をもって公園をあとに。給水袋の水は、深釜に入れてレトルトカレーを温める水として使います

■ 緑小学校に戻って「防災連想ゲーム」、お昼ごはん(カレー)
  >>防災連想ゲームについて(pdfファイル)
  (区防災課作成。実は、この日、明け方にめでたくパパさんになった村野さんが作成。大喜びのため、パパのテンションは高かったです(笑)。おめでとうございます!!)

2、3人が組になって、聴覚障がいをお持ちの方が、出された指示書をゼスチャーにして伝えます
連絡会の方は、グッズのなかから、指示されたものを選んでもっていく、というゲームです
たとえば、こんな指示書をみて…
ゼスチャーで伝えて…
答を探して…
持っていき、正解を聞きます
メモで伝えるのも徐々にスムースに。(重要な解説などは、こぶしの会の方が手話で伝えてくださいました)
小学校の校長先生もご挨拶。ご参加ありがとうございます。
このあとみんなでお昼ごはんのカレーを試食

【感 想】
 大泉公園(給水所)では、実はハプニングが続出(笑)。でも、それが訓練の意味、本質なので、そうした失敗も大歓迎といったところでした。
 給水施設の中は、私も入ったのは初めてでしたので、なかなか興味深かったです。大泉公園の地下には、1500トン、5万人分の水が蓄えられていて、こうした給水拠点は、練馬区内に全部で5つあります。
  その5つは、浄水所・給水所として練馬給水所(光が丘2-4-1)、震災対策用応急給水槽(1500立方メートル槽)として区立大泉公園(大泉学園町6-25)、区立学田公園(豊玉南3-32)、小規模応急給水槽(100立方メートル槽)として、区立はやいち公園(早宮1-47-11)、(仮称)石神井町八丁目公園(※正式名は、本年度中に決まります)(石神井町8-41)です。
 大規模な地震のあとには広い地域で断水になりますから、こうした給水拠点から大きな器に入れて家まで水を運ぶことを想定しておくとよいでしょう。(20リットル程度入るプラスチックのタンクや運搬用の自転車、カートのようなものがあると便利です)

 学校に戻って行われた防災連想ゲーム(ゼスチャーゲーム)は、笑いもあり、和気あいあいと行われました。
 拝見していた限り、午前中から行われてきた皆さんのコミュニケ−ションは、時間がたつにつれてどんどんスムースになっていったようでした。
 また、訓練全体を拝見して、他のいつもの訓練と同様に、いざというときには今回ご参加のすべての皆さまに、強力なスタッフとして加わっていただけるのかな、と思いました。
 といっても、そう思うのはごくごく当たり前のことで、実は、聴覚障がいを抱える方イコール災害時要援護者ではありません。
 また、もともと災害時要援護者とそうでない方との区別も、それほど明確ではありません。迅速な避難や行動が難しい障がいを抱える方や高齢者の方は確かにいらっしゃいますので、がれきの下からの救出や避難、長期にわたる避難所での生活などで配慮を必要とする場合もありますが、ふだんお元気な方でも、災害時に何らかのケガをして動けなけなかったら、たちまちその場で要援護者になりますから、わけることにあまり意味がない場合もあります。
 災害時には、一人でも多くの方に助ける側にまわっていただきたいところですが、誰にでも向き不向き、得意不得意はありますから、ぜひ、子どもを含むすべての方に、ご自分のできる範囲で構わないので、ぜひ助ける側に加わっていただけたらと思います。
 各避難拠点では、多くの皆様のご協力とご参加をお待ちしています。お気軽に防災課まで、お問い合わせください。 (^◇^)/ 

レポーター
秋山 真理(ねりま減災どっとこむ)

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